フィクション

J・ディーヴァーの新シリーズ始動!「ネヴァー・ゲーム」

2020-10-28

ああ、やっぱりディーヴァーはいいですわ。これぞエンタメ!
リンカーン・ライムもキャサリン・ダンスも悪くはないけど、流石にちょぉーとマンネリかなぁと思っていたところでの新シリーズ。

主人公は「賞金稼ぎ」のコルター・ショウ。
元大学教授のサバイバリストの父と、精神科医の母をもち、趣味はクライミングという肉体派。ショウはサバイバリストの父から生き残るための「べからず集」を叩きこまれており、冷静に状況分析が行える。
まさにトム・クルーズがやりたがるようなキャラ(ただしもっと彼が若ければの話だけどw)


ネヴァー・ゲーム (文春e-book)

 

ショウは、日常のオシゴトとして、行方不明者を探したりする「賞金稼ぎ」をしつつ、一方で不可解な死を遂げた父親の死の真相を追うという二本立てで物語は展開していく。

ディーバーは事件そのものに旬の社会問題を盛り込むのが上手いが、今回はシリコンヴァレーのゲーム業界を取り上げている。
タイトルの「ネヴァー・ゲーム」は、父親の教えの「べからずゲーム」というニュアンスなのだろうが、ゲームはやるな」にもかけた気の利いたタイトルだなと思う。

日本にいるとピンとこないけれど、シリコンヴァレーで生まれたIT長者たちの影響で、サンフランシスコ周辺は馬鹿みたいに地価が高騰している。当然物価も高い。
知り合いの娘さんがシスコで暮らしているのだが、日本円に換算すると結構な稼ぎにもかかわらず、あまりに家賃や物価が高いため、全くゆとりがないとこぼしているくらい。
今回ショウに娘の捜索を依頼してきた男も、住宅ローンと高すぎる税金、物価に喘いでいて、アメリカの庶民の現実を描いている。

アメリカ大統領選はあと数日に迫っているが、トランプとバイデン、どちらに転んでも、格差縮小には程遠いというのが現状だろう。
日本もアメリカの後追いをしている感じではあるけれど。

ディーバーであるから、当然「どんでん返し」もあるが、それは今回はちょっと控えめかな。

このシリーズが面白く、次はもっと面白くなりそうなのは、父親の死の真相のみならず、このショウ自身にまだ謎の部分が隠されているから。
次回も楽しみ〜!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA