ノンフィクション

あなたは何歳まで生きたい?「LIFESPAN 〜老いなき世界」

2020-11-14

以前、「寿命1000年」という本を読んだことがある。それを主張する著者は、いわゆる「変わり者」だ。
1000年という超長寿にするための方法は、大雑把にいえば壊れた箇所をその都度ロボ化するというもの。と言ってもナノテクを駆使するので、銀河鉄道999の機械伯爵になるわけでも、ターミネーターになるわけでもないが。
超長寿のために様々な努力をしているというジョナサン・ワイヤー自身、実年齢より見た目も老けていて、どうなんだろうなぁ?という感じだった。

彼に比べると、本書の著者は断然若々しい。


LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界

 

下手に長生きはしたくないと常々思っているので懐疑的だったけど、この本はなかなかよかった。

まず、科学的理論的裏付けがカッチリあるのがいい。

「老化は病気だ」という定義については、ジョナサン・ワイヤーも本書の著者シンクレアも同じだが、老化研究も日進月歩。そういえば、「寿命1000年」からもう8年も経っている。
細胞がなぜ老化を引き起こすのかは、ほぼ明らかになり、その鍵を握る遺伝子も特定されているし、その遺伝子を働かせるためのエピゲノムがとりわけ重要だということもわかってきた。

前半は主に「老化の理論」にページがさかれ、後半は長寿化がもたらす影響についての考察という構成。

今年のノーベル科学賞に選ばれたのはCRISPR-Cas9と言われるゲノム編集技術を確立したダウドナ、シャルパンティエの二人だが、「ホモ・デウス」でも予言されているのは、その革新的技術によって超富裕層は、より健康で美しく長寿化し、貧しい層は従来通り老化し病気で苦しみ続ける可能性だ。

 

だが、著者はもっとよりよい未来を信じている。
そもそも著者が目指しているのは、もっともっと控えめで現実的に「健康寿命を長くする」ことであるし、その方法も世界中の人々に安価で提供可能なものだからだ。

健康寿命の長寿化がもたらす社会的影響についても、読んでいて納得のできるものだった。
人々は死なないということは、すなわち人口が増えるということでもある。
環境問題もだが、それに対する食糧問題についての考察は特に興味深い内容だった。そもそも、遺伝子変化させることで長寿化をはかろうとしているのに、なぜ遺伝子組み換え食品を毛嫌いするのかなどなど。

ただ、最も大きく立ちはだかるのは、実は医療界の反発かも・・・
何しろ、老化は病気の母なのだから。

この本の中で若返りに効果がある(かも?)というサプリがNMN

アマゾンでもLIFESPANを読んだ方が購入されているみたい。
効果は、やはりかなり個人差があるようで。

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