コンビニはいずれ無人化するだろうけど・・・考えさせられる「コンビニ外国人」


4月1日

新元号が「令和」に決まった。
ジムで皆と一緒に中継をみていたが、意外性に最初は戸惑い、続いて「素敵じゃない?」に変わった。令という字は「命令の令」のイメージがあるのでよろしくないという意見もあるけど、じゃあ世の中の数多の「令子」さんはどうなるので?(笑)

新元号に話題を全てもっていかれたが、4月1日は改正入管難民法が施行され、出入国在留管理庁も発足した。これらは外国人労働者の受け入れ拡大を目的としたもので、政府は5年で最大34万5000人の受け入れを見込んでいるという。

日常よく外国人をみるのは何と言ってもコンビニだ。
いつ頃からかコンビニのレジで対応してくれるのは、中国系とか東南アジア系の若者になった。拙い日本語でマニュアル通りに受け答えしてにっこりしてくれる。拘束時間が長く業務が多岐にわたるコンビニの仕事は日本人の学生には人気がない。


著者は、留学生の事情や生活を描きつつ、日本の外国人留学生の受入制度の重大な欠陥を指摘する。
どこかの大学の留学生が大量に行方不明になっていることがニュースになっていたが、それは留学生だけが悪いわけでもない。
彼らからすれば「日本で働いて学費を稼ぎながら勉強できる」と聞いてやってきたが、実は働けるのは週に28時間だけ。それでは学費どころか生活もままならない。学費のみならず、渡航費用やその手続き費用などで、日本に来るまでに借金を抱えているケースも多い。オーバーワークすれば入管に摘発されて強制送還。そもそも留学生のなかには、勉強ではなく出稼ぎ目的のものも多い。だから失踪してしまうという仕組みだ。
一方、人手不足に苦しむ現場は留学生がいなければ回らない。まさに彼らが日本の労働力不足を支えている。

建前上では、外国人単純労働者は受け入れないということになってはいたが、ダブルスタンダードだったのが実情だ。本書は少し前のものなので、改正入管難民法には触れていないが、単純労働者を含む外国人労働者の受け入れを拡大した今回の改正は、それを法的に認めたにすぎない。

ちなみに移民という言葉は、国際的には「1年以上外国で暮らす人」のことを指すが、日本では「入国の時点で永住権を有するもの」を指し、就労目的の在留資格による受入は移民には当たらないと定義されているそうだ。理由はもちろん、日本人には移民アレルギーがあるからだ。

ところで、本書は「西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム」とは真逆のベクトルで書かれている。
あの本が「大量移民をこのまま引き受ければ、いずれ西欧は西欧でなくなってしまう」という危機感についての本であるのに対し、こちらは日本にはもう移民という選択肢しかないことが前提。 さらに、今後ますます老いさばらえていく日本に、いかに来ていただくかという視点に立っている。

日本と英国では事情も状況も異なるのは承知しているが、この決定的な違いに愕然としてしまう。

日本以上のスピードで少子高齢化、人口減少をしている国はないため、世界にもお手本はない。「西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム」で指摘されているように、多様化は良いことばかりではないだろう。グローバリズムにも負の側面があったのと同様だ。

すでにコンビニは無人化の試みがなされようとしているし、他の単純労働も技術の進歩によって代替されていく可能性が高いが、そのときどうなるのだろう?

「労働力を呼んだら、来たのは人間であった」
スイスの小説家の言葉にして、トルコ系ドイツ人の移民の家族を描いた「おじいちゃんの里帰り」という映画の締めくくりの言葉だ。移民問題を集約するものとして本書で紹介されていた。

移民政策で成功している国はイスラエルくらいのものだが、あれは「ユダヤ」という共通項があった。しかしヨーロッパをはじめ、移民大国のアメリカですらあの状況だし、民族主義問題の解決策もいまだ見つかっていない。


  



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