フィクション

世界を征服するのは真菌?「天才感染症」

2020-05-15

以前も一回入ってたことがあるけど、最近またKndle Unlimited(Kindleのサブスク)に入った。このサービスは、Kndle Unlimitedが利用できる本に限り月額980円で同時に10冊利用できるというもの。
2ヶ月ほどタダというお得なキャンペーンやってたし、本もいい加減高いし(苦笑)

結局、竹書房さんの本ばっかり連続して読んでいる。翻訳ミステリーというか冒険系の小説もだしていて、以前から気にはなっていたが、多くがKndle Unlimitedで利用できるのでとてもお得。

最初に読んだのは、天才感染症 【上下合本版】 (竹書房文庫) 

これ、すごく面白かった。
なんでも、ウォールストリートジャーナルの2017年のベストブックに輝いたSFだそう。


天才感染症 【上下合本版】 (竹書房文庫)  

NSAで働くことになったニールは、南米からの暗号メッセージの解読に成功する。
それはアマゾン奥地の少数民族のみが使う口笛言語を利用したもので、南米の本来は敵対するゲリラ組織同士のやり取りらしかった。
南米ではおかしなことが起きていた。公的な教育を受けていない原住民が驚くべき知性を示し始めたのだ。
一方、ニールの兄で真菌学者のポールは、アマゾンでの実地調査でテロリストの襲撃に遭い帰国したばかり。真菌感染症のため生死をさまよったが、回復後は驚異的なひらめきをみせるようになっていた・・・

アマゾン奥地でひっそりと進化を遂げてきた菌が人類と出会うというストーリー。思った以上に物騒で哲学的だった。

菌に感染して頭が良くなる?そんな荒唐無稽なと思われるだろうが、実は菌というやつは、日常的にその種のことをやっているとのだという。
生物は皆、自らの生存のために進化する。菌も然りで、宿主たる動物の生存率を高めるため、生息地を変えたり、食べ物の好みを変えたりするのだそうだ。
その上、チェルノブイリのような過酷な環境下にさえも適応する。
菌、恐るべし!

ウィルスは正確には生物じゃないので少々違うが、新型コロナウィルスがもたらす禍の最中にある今、感染がもたらす悪影響という意味では同じで色々と考えさせられた。
小説の方は感染した人間が菌に操られるが、コロナ禍でも社会全体がウイリスに混乱させられている。
しかもメディアは政権攻撃しかしない。ストレス下にある人々を巧妙に煽るがそれは何より視聴率稼ぎのため。メディア自身、生存のために行っていることなのだからどうしようもない・・・

ストーリーより興味深かったのが、主人公ニールのキャラ。
暗号解読と数学においては天才だが、かなりのトラブルメーカーで大学を3校も退学になっている。だから並外れて頭が良くても大学の学位はない。
特異性を認められ父親が勤めていたNSAに採用されるが、その初日に講師のIDを盗み、さっそく警備課のお世話になる始末だ。
アスペっぽいのかなと思いきや、空気も読むし感情も細やか。
特に、アルツハイマーの父親との会話や関係性には、ホロっとさせられた。

著者はデビュー作でフィリップ・K・ディック賞を受賞した実力派SF作家らしい。別の小説も読んでみたいな。

 

 

Kndle Unlimited3ヶ月分付き!

 

 

竹書房さんの翻訳エンタメ系のKndle Unlimited対象本は、他に完全なる暗殺者暗殺者のゲームを読みました。
こちらは暗殺者グレイマン のモサド版という感じ。
これもナカナカで一気読み。

 

 

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