フィクション

怒涛のバイオレンス・サスペンス「パーキング・エリア」

2020-06-26

「夜を希う」のマイクル・コリータが褒めていたので買ってみた。
最初はタイプじゃないかなぁと気乗りしなかったが、後半からの畳み掛ける展開で一気読み。

パーキングエリア (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ロッキー山脈の雪に閉ざされ周囲と切り離された環境下での、怒涛の恐怖ということで、ちょっとキングの「シャイニング」を思い出す。
後書きによると、S・キングも影響を受けた作家の一人らしい。「極大射程」に始まるボブ・リー・スワガーのシリーズのS・ハンターと、「シンプル・プラン」のスコット・スミスの二人にも影響を受けているという。いずれも雪景色なイメージw

さて、主人公はダビーという女子大生。クリスマスイブの前日の夕方、愛車の古いホンダで故郷のユタ州プロヴォに向かっていた。母親が膵臓癌で手術を受けると姉が連絡してきたからだ。
しかし、大雪に見舞われ、チェーンを巻いてない車ではこれ以上進むのは無理な状況。おまけにワイパーまで壊れてしまい、視界も効かない。
仕方なく、最寄りのパーキングエリアで天候回復を待つことにする。
パーキングエリアのビジターセンターには4人の先客がいた。夫婦に見える中高年のエドとサンディ、ダービーと同じ年頃のおしゃべりな青年アシュリー、イタチのような顔のラーズ。
ダービーは携帯の電波を求めて駐車場を歩いているうちに、偶然バンの中に子供が監禁されているのを発見するが・・・

 

ご想像通り、主人公のダービーがバンに囚われている女の子、ジェイバードを助けようと犯人と対峙し奮闘する物語。だが、あらすじから連想するより、ずっと迫力がある。
ちょっとした「ひっかけ?」というか予想外の展開が何度もあり、最後は思わず二度読みした(苦笑)

原題は「No Exit」出口なし。文字通り出口のない八方塞がりの、ある種密室もので、かつサイコパスもの。
登場人物も極めて少なくて、だからこその緊張感がある。

また、主人公ダービーの強いこと強いこと。その分犠牲も大きいのだが、強い女性が好きな方にはうってつけ。

マイクル・コリータが推していたので、なんとなく最後は「クリスマスに少女は還る」に似てるのかな?と予想していたけどハズレ(笑)
カッチリとサスペンスです。

なお、「シャイニング」「極大射程」「シンプル・プラン」同様に映像向き。すでに映像権も売却済みなのだそうだ。
無理して2時間に凝縮させる映画より、予算が潤沢なNetflixなどでドラマ化の方が向いてるかも。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA