ドS加速!ヨーナ・リンナシリーズ最新作「つけ狙う者」

「催眠」で謎の覆面作家としてセンセーショナルにデビューした、ラーシュ・ケプレルの最新刊。
覆面作家の顔は割とあっさりと身バレして、純文学の作家夫婦の共同ペンネームだと判明。

超お久しぶりに前作の「砂男」だったわけだが、あれからもう1年。時の流れははやいものですね・・・

本書ももちろんヨーナ・リンナのシリーズ。
そして、「催眠」でタッグを組んだ精神科医で催眠のスペシャリストのエリックも登場。というか、エリック・バルクがほぼ主役といってもいいかも。

前作「砂男」とダイレクトに繋がっているけれど、作中で説明もあるので、読んでなくてもまあ大丈夫かな?

 
つけ狙う者(上)
つけ狙う者(下)

 

「砂男」の件で、色々あったヨーナの後任は、臨月で出産間近のマルゴット警部補。
彼女が目下直面していたのは、女性の連続惨殺事件だ。
犯人は、決まって犯行直前に警察に被害女性を盗撮した動画のURLを送りつける。そして顔を原型もとどめないほど損壊して殺し、遺体に妙なポーズを取らせていた。
被害者同士に共通点はなく、これという手がかりもない。

エリックはマルゴット警部補の要請で、被害者の第一発見者の夫に催眠による聴取を行う。被害者の夫は、警察に知らせる前に家中を掃除し妻を移動させており、一切の記憶をなくしていたのだ。
事件を知るにつれ、エリックは、昔自分が関わった事件との類似点に気づくのだが・・・

 

北欧ミステリだし精神科医も出てくるしで、これまでのヨーナシリーズ同様、ご想像通りの路線。つまり、精神に異常をきたしている犯人による、異常極まりない事件だ。

ただ、今回も一筋縄では行かない。
催眠学者で精神科医のエリックは、「催眠」でも霧の中にいた記憶があるが、今回もそうなのだ。
自分自身の行動に自身が持てないような彼に、何も起こらないわけがないわけで。

加えて、ヨーナに対して著者のS度が加速中www
もう”ドS”です!

本書はヨーナシリーズの5作目。このシリーズは全部で8作を予定しているそうなのだが、リカバリーか、もっと悪くなるのか・・・
いずれにしても、絶対次も読まなくちゃ!というあとを引く終わり方。

 

 

 

 

 

 

 

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