プリズン・ガール / L・S・ホーカー

最近の私はあまりフィクションを面白いと思わなくなってしまっている。
知の巨人立花隆は「フィクションは所詮人間が考えたものだから、おのずとその限界がある」と言ったが、最近その通りだなとしみじみ思ってしまうのだ。
昔はフィクション・オンリーだったのに、オジサン化がとまらない…

とはいえ、その手のものばかりでは我がバカ頭は疲弊してしまうので、娯楽系の息抜きは必須。
梅雨のうっとおしい時に特に集中せずともサクサク読めるのはストレスがなくていい。
 

 
本書は、粗も目立ちお世辞にも完璧ではないが、電子版をサンプルダウンロードして読み始めると、間違いなくその続きが読みたくなる。
掴みはOKなのだ。
 
主人公ペティは彼女が21歳になる今の今まで、父親とともに奇妙な生活を送っていた。外界との接触はほとんどない。銃の扱いと対人戦術を教え込まれ、体を鍛え、夜は外から厳重に施錠した部屋で眠る日々。しかし、ある日その父が他界してしまう。
ようやく自由を手に入れたと思いきや、父親が残した遺言で父の知人ランディ・キングと結婚しなければならない。父は100万ドルの生命保険を遺していたが、受け取りにはランディとの婚姻が条件だった。もし結婚を拒めば、何もかもを失い精神病院に送りにされてしまう…
ペティはランディとその弁護士が隠すように家から運び出した箱の中から、自分の母親の写真を発見する。もしかして、母は生きているのかもしれない。
ペティは、ある計画を実行しようとする…
 
Kansas lake 
 
鍵となるのは、なぜペティの父親はペティをこのように育てたのか、ということだろう。
次第に明らかになれるのだが、人によっては少々過剰に感じるかもしれない。なぜならこの種の恐怖というのは、実際に体験してみないとわからないものだからだ(したくはいないが)それに、その恐怖への描写がやや手薄なのも否めない。
 
また、ペティはサラ・コナーズのように美しく強くかなり風変わりではあるものの、魅力的なキャラクタだが、それよりもチャーミングなのは、ペティの相棒となるデッカー青年だった。
このデッカー、ダメんずの典型のような若者で、大学中退を余儀なくされ、地元の食料品店で配達のバイトをしている。その配達に赴いたペティの家で、彼女に銃で脅されて彼女の事件に巻き込まれていくのだが、彼の「人の好さ」にはペティもこの物語自体も救われている。
 
少女漫画がお好きな方向きかな?
 
 

 

 
 

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