11月になったので本年度の翻訳ミステリを振り返ってみた。
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昨年11月から今年の10月末までに読んだのは、全部で47作品(再読は含まず)。冊数にすれば70冊 思えば、今年はエンタメとか新書とか楽なのばかり読んでいた。
また、電子化していないものに手が出しにくい。PHPから出てるフィリップ・カーの『死者は語らずとも』とかもKindleなら読みたかったのに。
稀覯本の贋作の異色の物語。『パンドラの少女』とちょっと迷ったが、こちらのほうがより好みだったので…(笑)また、主人公がコナン・ドイルの信望者ということもあり、彼の作品も多く作中に登場。ドイルファンならではの楽しみも。
9位 『死んだライオン』
ミック・ヘロン
『窓際のスパイ』の続編で、CWAゴールドダガー受賞作。窓際の、左遷され閑職に甘んじているスパイたちの物語。
このシリーズは不思議なことにあまり話題にならないが、超オモシロイ!
このシリーズは不思議なことにあまり話題にならないが、超オモシロイ!
8位 『ニック・メイソンの第二の人生』
スティーヴ・ハミルトン
『解錠師』のハミルトンの新作シリーズ。悪人ではないのに逆に人の良さが災いし、道を踏み誤ってしまうというニックに魅せられてしまう。
6位 『ナイスヴィル三部作』
カーステン・ストラウド
「美しい町」という意味のアメリカ南部の田舎町ナイスヴィルを舞台にしたファンタジーホラー。
南北戦争時代にまで遡る旧家にまつわる後ろ暗い秘密と、現在の町で巻き起こる悪意による暴走が交錯する一気読み必至の徹夜本。ちょっとボリュームはあるけど。
3位 『ミスター・メルセデス」
スティーヴン・キング
キングの初のエドガー賞(長篇部門)受賞作という超話題作。
就職フェアに行列をなす人々をメルセデスで轢き殺したシリアルキラーと、定年退職した元刑事の対決の物語。
ここからまた、5部、6部作をも視野に入れ書いていくらしいが、上々の滑り出し。再びリスベットに会えたのが何より嬉しい。
1位 『ザ・カルテル』
ドン・ウィンズロウ
あの『犬の力』の続編で、その後の2004年から2012年までを描いた物語。
さすが、ウィンズロウとしかいいようがない!
多くの人がこれが今年のナンバー1なのじゃないだろうか?
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Spenth@さん、はじめまして。
ミーシャと申します。
ミステリ系の読書を始めて二年ほどになるのですが、こちらのブログがとても面白く、よく参考にさせていただいております。
このエントリーに挙がっているデニス・ルヘインとドン・ウィンズロウの作品、私も読んでみて甲乙つけがたい傑作だと思いました!
ハッピーエンドではない、かなりに悲劇的な物語ではあるのですけど、どちらも読み手の心を揺さぶる力がこもった作品だと感じました。
数年前は見向きもしなかったジャンルなのですが、凄い作品が沢山あることがわかって、徐々に活字中毒にはまりつつあります。
個人的に、今年、ちょっとだけ残念だったのは、ジェイムズ・エルロイの『背信の都』です。
ふと手にした『アンダーワールドUSA』に衝撃を受け、三部作の残りとLA四部作も一気読みしたので、期待も大きかったのですが……。
複雑なプロットはいいのですが、過去の作品と比べると疲労感が勝ったというか、もう一つ何かが物足りない気がしました。
でもエルロイのことですから、そんなもやもやも続編でひっくり返してくれることを望んでいます。
それでは、これからも記事を楽しみにしております!
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ミーシャさん、はじめまして。
こんな過疎ブログへコメントありがとうございます(笑)
ルヘインとウィンズロウ、どちらもいいですよね!
私はルヘインのファンなので、ルヘイン押しなのですけど、「甲乙つけがたい」とおっしゃっていただいて嬉しいです。
エルロイは、、、私も期待はずれでした。
この「背信の都」を読むにあたり、実は私は「ビッグ・ノーウェア」「LAコンフィデンシャル」「ホワイトジャズ」を再読して挑んだのですが、これらに比べると・・・
往年のキレがなくなってしまっているように感じました。
「背信の都」は新たな4部作の第一弾とのことですが、ちょっと頑張ろうという気も失せてしまったというか(笑)
お高い単行本ですし!
ということで、これからも、よろしくお願いします!
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お返事をいただき、ありがとうございました。
こちらこそ、よろしくお願いします!