久々の横浜翻訳ミステリー読書会。課題本は、北欧の犯罪小説「熊と踊れ」だ。
えええ・・・
*犯罪小説としても家族小説としても中途半端で、立ち位置がよくわからない*謎がまったくないので、読むモチベーションが皆無*安易に展開が想像できるので読むのが苦痛だった*レオが銀行強盗をやる理由が不明*レオが父親に拘泥する理由が不明*中二病みたいなレオに、全く共感できなかった*三兄弟のキャラの書き分けができてない (描写力がない)*兄弟、兄弟とやたらウザい (兄弟なんかどうでもいい)
*作中でよく使われていた表現の「過剰な暴力」という言葉がピンとこない
アンネリーがキノコ狩りを装って偵察にいき、ミスを犯した時点で、レオはアンネリーを殺すくらいであって欲しかったという声もあった。
愚かなヤスペルを殺さなかったことも物足りなかったという。
レオたち兄弟には「人を殺すことは避けたい」という良心はある。レオたちの父、イヴァンは、暴力的なダメ親父だったが、一応の父親としての愛情もあったと思うのだ。実際、息子たちに手を挙げることもなかった。
ネグレクトされたり、性的虐待を受けた経験のあるジェフリー・ダーマーなんかよりは全然マシ。イヴァンがレオに殴り方のトレーニングをしたのは、自分自身のメンツのためもあるだろうが、息子へ愛情を持っているからでもあると思う。
崩壊家庭に育った人は意外と多いのじゃないだろうか。彼らは理解も同情もされにくい。
逆に、その(完全な悪とは言い切れない)中途半端な立ち位置だったからこそ、救いがあった、という方もいた。
フェリックスもヴィンセントも、自分がもう少しで人を殺めそうになることに腹を立て、心を痛める。
エンタメとしての過激性を求める人もいるだろうが、逆にそれに安心したという方もいる。
レオを残虐な殺人者として描くのであれば、イヴァンは幼いレオたち兄弟にも手をあげるような父親でなければならなかっただろうし、もっと決定的な何かを書かなければならない必要があっただろう。
そこまで物語を作り込んでしまったら、当然、トゥンベリ氏は共著に名を連ねることもなかったのではないだろうか。
兄弟の書き分けについては賛否両論。
フェリックスとヴィンセントの区別がつかないし、どちらか一方だけでも良かったのでは?という意見もあった。
その他の(数少ない)ポジティブ意見は、、、
*後半のテンポがいい
*エンタメ性の背後に重厚なテーマがある(←エンタメ性なんてあった?)
*ヴィンセントとレオが「愛してるよ」と言い合うところが好き
*加害者の家族の視点(トゥンベリ氏)というのが新鮮
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