ハロウィンです。
いつからこんなに流行りだしたのだろうか。
便乗して、昨日の読書会はハロウィン・メニュー。
ハロウィン限定、おばけ付きのハニートースト!
横浜読書会(スピンオフ)は居酒屋で読書会をやっており、最近ずっと使っているお店の名物がこのハニートースト。今回初お目見え。
それはさておき、グリシャム読書会なのである。
なんで今更と言われたのだが、えっと、私にもよくわからない。
ところで、本会にあたっては翻訳者の白石朗さんから、メッセージをいただいた。
ありがとうございました。
グリシャム作品では、『グレイ・マウンテンズ』が準備中とのことです。
なんでも、「不況でニューヨークの法律事務所をリストラされた若き女性弁護士がヴァージニア州山地での法律ボランティアに赴いて、大自然の美しさと裏腹な醜い陰謀に巻き込まれていく」というストーリーだそうです。楽しみです。
さて、さて、恒例の採点の結果は、、、平均6.1点
この日の参加者は14名で、得点の分布は下記の通り。
3点・・・1名
4点・・・1名
5点・・・3名
6点・・・1名
7点・・・6名
8点・・・2名
ボリュームゾーンは7点で、8点をつけたお二人の年齢はやや高め(←失礼!)
女性陣からクレームが多かったのは、やはり、
犬のハーシーを助けてあげなかったこと。
そしてとにかく、主人公のミッチが不評。
*俗っぽい。とにかく金、金、金!
*愛せない。感情移入ができなかった。
*したたか。スーパースターすぎる。
*お金のかすめとり方がずるいしイケてない。
*正義の味方というわけでもないが、腹黒いわけでもなく中途半端。
と、ボロクソ(笑)
でも、私は実はミッチにはすごく共感できたんだけど・・・(汗)
いいじゃないの。夢くらいみても。
立身出世といえば名誉という時代もあったが、昨今ではまずはお金。
アメリカン・ドリームとは大統領になることだと思っていた人もいたが、そうじゃないのだ。大富豪になることだ。
ハーバードのロースクールを優秀な成績ででて、ウォール街に就職するのは、今も昔も野望を果たすための大きな一歩。
だが、彼らの目標は大金を稼ぐだけ稼いで、できるだけはやく引退することなのだ。
ミッチが最後にアビーにいった「ありていにいって、僕は弁護士なんかなりたくもなかった」というのは本音だと思う。
恵まれたとはいえない境遇だったグリシャム自身とミッチは重なったし、そういった彼の渇望とさえいえる欲望もとてもよく理解できた。
認めます。私は「拝金主義者」です。
不評なミッチに比べ人気だったのが、殺された探偵の秘書で情婦のタミー。
タミーはまさに八面六臂の大活躍だったが、そのモチベーションはどこからきているのか?
映画では探偵がマフィアに殺されるシーンに立ち会っているので、「復讐」という要素も強調されていたが、小説ではやはり「お金」。
ミッチがマフィアからせしめたお金は1000万ドル、そのうち100万ドルづつアビーの両親と自分の母親宛に送金し、100万を口座に残して700万ドルをスイスの自分の匿名講座に送金している。
彼女は「これで、一生お金に困らない」といっているので、口座に残された分が、タミーの取り分なのだろう。
円高の今換算すれば、100万ドルは命を引き換えにするにふさわしい金額ではないという声もあったが、いやいやいや、その当時にしてみれば大金も大金だし、世界にはわずか数万円のために自分の内臓を差し出す人間も五万といる。
タミーは雇い主であり同時に情夫だった存在のエディを失い、一か八かの賭けにでたと考えても不思議ではないのでは?
他には、
*FBIがダメすぎる
*法廷もののほうが好み
*前半は面白いが、後半はダレた
*偶然に頼りすぎている
*結末が予想できてつまらない
*いっそお金をとるのに失敗するとかのほうがよかったかも
*兄のレイがもう少し活躍すればよかった
*スリルを感じない
*話すことはないもないくらいのめりこめなかった
ネガティブな意見が多かった割に、平均6点というのはこれいかに?
次回11月の読書会は、今年も大本命ルメートルの『悲しみのイレーヌ』