殺人者たちの王 / バリー・ライガ

忘年会シーズンで食べてばかり。せっせとエアロバイクを漕いでいるが、ジムでな読みしたのが『さよなら、シリアルキラー 』の続編『殺人者たちの王』 である。
ジュブナイルなので、読みやすいのだ。このシリーズは三部作なので本書はその第二作目にあたる。

 

主人公は南部の田舎町ロボス・ノッドに住む17歳の少年ジャスパー(ジャズ)・デント。彼の父親のビリー・デントは21世紀最悪の連続殺人鬼と称されているソシオパスの怪物だ。

父親から殺人の方法や殺人者の考え方を叩き込まれて育ったジャズは、父親に反発心を抱く一方で、そんな自分の血筋と育ちに恐れをいだいてもいる。しかし、彼にはハウイーという親友とコニーという彼女がおり、彼らの存在こそがジャズの救いだ。そして、その育ちのせいでジャズは殺人者の心理が手に取るようにわかる”生まれついてのプロファイラー”でもあった。

前作『さよなら、シリアルキラー』では、ビリーの真似をして殺人を働いた「ものまね師」を捕らえるため、八面六臂の活躍をする。

続く本作は、ニューヨーク市警の刑事ヒューズがジャズに会うためロボス・ノッドやってくるところから始まる。
ヒューズ刑事はニューヨークで起こっている「ハット・ドッグ・キラー」の件で、ジャズに捜査協力を求めるためやってきたのだ。
その連続殺人事件は、被害者に帽子のマークと犬のマークのいずれかを刻みつけるためにそう呼ばれていた。

ニューヨークで捜査に加わったジャズは、そこで父ビリーの気配を感じるのだが・・・

ストーリーは、前作よりもさらにパワーアップ!
本シリーズの醍醐味は、特異な生い立ちのジャズのプロファイラーとしての戦いと苦悩、コニーの甘酸っぱい恋の行く末、ジャズの父ビリーの動向である。

だが、そんことを軽く凌駕することが起こるのだ。本作ではまだその全貌は明らかにはされないのだが、三作目はいつ出るんだろう?と期待させる内容になっている。

 

 

 

 

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