カラヴァッジョ展に行ってきた!

今月12日まで上野の国立西洋美術館で開催しているカラヴァッジョ展に行ってきた。滑り込みで、ぎりぎりセーフ(*´~`*)

カラヴァッジョ展が決まった時から、絶対行こうと思っていたのだ。
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平日にかかわらず結構な混雑。カラヴァッジョが日本人に人気というのは知ってはいたが、この週末はすごそうだ。
 
 
イタリアが誇る大画家のカラヴァッジョは、「バロック絵画の先駆者」と呼ばれている。
本名は、ミケランジェロ・メリージ。カラヴァッジョというのは、幼少期を過ごした村の名前に由来し、そこから通称カラヴァッジョと呼ばれるようになったそうだ。
生来激しい気性の持ち主で、素行が悪いことでも知られている。殺人を犯して逃亡の末、38歳という若さで不慮の死を遂げた。
 
その真筆はわずか60作品。移動不可能な作品も多いなか、今回のカラヴァッジョ展では各地に散らばっている11作品とカラヴァジェスキと呼ばれる彼の画法の継承者たちの傑作が展示されている。
ウフィッツィ美術館からはパンフと看板の表紙にもなっている「バッカス」君が来ていた。ウフィッツィ美術館に行った際もお留守だったが、彼、売れっ子なのだなぁ。
 
初期の作品は、これ見よがしにその技術を見せつけるようなものが多い。「トカゲに噛まれる少年」の痛みと驚きの表情、「果物籠を持つ少年」にみられる静物画の素晴らしさ等々、確かに、抜きん出ている。
 
かなり扱いにくい性格として知られるカラヴァッジョだが、「バリオーネ裁判」はそれを象徴する出来事だった。ローマの教会祭壇画の受注競争で、巨匠バリオーネに負けたカラヴァッジョは腹を立てバリオーネとその作品を誹謗中傷する詩を流行らせたため、名誉毀損で訴えられて裁判沙汰になったのだ。そのときの裁判の記録も絵とともに展示されている。
 
ただ、当のバリオーニ自身もカラヴァッジョの影響を受けており、カラヴァジェンスキの一人として作品展示がされている。なんともはや、な感じではあるが。
 
「私には師などいない。私の師となるのはモデルのみだ!」
という名言も残しているくらい自信満々で俺様なカラヴァッジョだが、天狗になっても仕方ないくらいの才能があったにも事実だ。
カラヴァジェスキたちのほうが、色使いなども小洒落ていて洗練されてもいるが、カラヴァッジョの絵には、人を惹きつけて離さない「力」がある。
 
でも、こんな人とは友達にはなれないけど(笑)
 
悪い子ちゃんなカラヴァッジョだが、なんとユーロ導入前まではイタリアのお札だった。さすがは、イタリア〜ん・・・ま、野口英世も相当なモノだったらしいが。
 
 
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今回の目玉は、「法悦のマグダラのマリア」
Mry magdalene in Ecstasy 
カラヴァッジョが逃亡生活を送っていた時に描かれ、死んだ時に持っていた作品の一枚だと言われている。
しかもこの絵、なんと個人所有らしい…( ‘o’)
 
実際は、背景の闇がもっと深くてほとんど真っ黒!
カラヴァッジョの特徴的な背景の闇は、逃亡生活の中濃くなっていく。
この絵も、生でみると思わず鳥肌がたってしまうほどだった。上の写真は、左上の”いばらの十字架”がよくわかるよう、かなり明度を上げているのだが、会場ではライトをあてることでかすかに浮かび上がらせていた。
 
 
この絵以外にも、是非とも見ておくべき絵はたくさん。
国立西洋美術館は、金曜日は20時までやっているそうなので、お時間のある方は是非。
 
その国立西洋美術館自体も、先ごろ世界遺産登録されたばかり。
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