2016年 勝手に翻訳ミステリベスト10

11月になったので本年度の翻訳ミステリを振り返ってみた。
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昨年11月から今年の10月末までに読んだのは、全部で47作品(再読は含まず)。冊数にすれば70冊 思えば、今年はエンタメとか新書とか楽なのばかり読んでいた。

また、電子化していないものに手が出しにくい。PHPから出てるフィリップ・カーの『死者は語らずとも』とかもKindleなら読みたかったのに。
 
 
 
 

 

10位 『古書贋作師』 
ブラッドフォード・モロー

 稀覯本の贋作の異色の物語。『パンドラの少女』とちょっと迷ったが、こちらのほうがより好みだったので…(笑)また、主人公がコナン・ドイルの信望者ということもあり、彼の作品も多く作中に登場。ドイルファンならではの楽しみも。
 
 
 
 

 9位  『死んだライオン』 
ミック・ヘロン

 『窓際のスパイ』の続編で、CWAゴールドダガー受賞作。窓際の、左遷され閑職に甘んじているスパイたちの物語。
このシリーズは不思議なことにあまり話題にならないが、超オモシロイ!
 
 
 
 

 8位  『ニック・メイソンの第二の人生』 
スティーヴ・ハミルトン

 『解錠師』のハミルトンの新作シリーズ。悪人ではないのに逆に人の良さが災いし、道を踏み誤ってしまうというニックに魅せられてしまう。
 
 
 
 
 
 
 
  

 6位 『ナイスヴィル三部作』 
カーステン・ストラウド
 

「美しい町」という意味のアメリカ南部の田舎町ナイスヴィルを舞台にしたファンタジーホラー。
 南北戦争時代にまで遡る旧家にまつわる後ろ暗い秘密と、現在の町で巻き起こる悪意による暴走が交錯する一気読み必至の徹夜本。ちょっとボリュームはあるけど。
 
 
 
 
 
 

  6位  「パードレはそこにいる』 
 S.ダツィエーリ

 『カルニヴィア三部作』と似ているものの、これはこれであり。出来の良いエンタメ作品なので、読んで損はないと思う。続編も楽しみ。
 
 
 
 
 
 
 

  5位  『熊と踊れ』 
A.ルースルンド&S.トゥンベリ

 あの「死刑囚」「三秒間の死角」の著者ルースルンドが新たな人物とタッグを組んで挑んだ意欲作。ルースルンドが今回パートナーに選んだトゥンベリの家族がかつて実際に起こした事件を元にしている。
 
 
 
 

  3位 『ミスター・メルセデス」 
スティーヴン・キング

 

キングの初のエドガー賞(長篇部門)受賞作という超話題作。 

就職フェアに行列をなす人々をメルセデスで轢き殺したシリアルキラーと、定年退職した元刑事の対決の物語。 
 
 
 
 
 

  3位 『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』
ダヴィド・ラーゲルクランツ

正直あまり期待していなかった予想外に面白かった。
ここからまた、5部、6部作をも視野に入れ書いていくらしいが、上々の滑り出し。再びリスベットに会えたのが何より嬉しい。
 
 
 
 

  1位 『ザ・カルテル』 
ドン・ウィンズロウ

 あの『犬の力』の続編で、その後の2004年から2012年までを描いた物語。
さすが、ウィンズロウとしかいいようがない! 
多くの人がこれが今年のナンバー1なのじゃないだろうか?
 
 
 
 

 1位 『過ぎ去りし世界』
デニス・ルヘイン

 コングリン兄弟三部作の『運命の日』『夜に生きる』に続く最終章。もう、もう、さすがは私のルヘイン!(←ずうずうしい)
期待を裏切らない出来です。
 
 
 
 
 
 
Spenth@: 読書と旅行、食べることが好き。