タイトルの通り、自己認識と現実の人となりがいかに乖離しているかを描いたジョン・ウェブスターの戯曲「白い悪魔」をモチーフにしたノワール小説。 モチーフにしているというか、時代設定が異なるだけで登場人物や彼らが果たす役割等々
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老境のフィリップ・マーロウ「ただの眠りを」
魅力ある小説のシリーズは、時に別の作家によって引き継がれることがある。チャンドラーのフィリップ・マーロウのシリーズもしかり。ミレニアムもしかり。 フィリップ・マーロウのシリーズは、これまでロバート・B・パーカーが「プード
続きを読む筋を通す元刑事の物語。エドガー賞受賞作「流れは、いつか海へと」
ゴーンがレバノンに逃亡。さながらスパイ小説のような展開だが、お金と力があればなんでもできるんだなぁとしみじみ思う。 近代法というのは、金のあるなしに加えて、世間さまが何を悪とみなすかってことが基礎になっているらしい。 &
続きを読む日本初登場の人気作家による、義眼・義肢のニューヒーロー!「マンハッタンの狙撃手」
実は日本受けしないベストセラー作家は割と多いが、本書の著者ロバート・ポビは「なぜ、今まで翻訳されなかったの?!」レベル。タイトルこそ凡庸だが、かなり面白かった。 マンハッタンの狙撃手 (ハヤカワ文庫NV) 主人公は元FB
続きを読む古き良きアメリカへの郷愁とロマンチシズム「11月に去りし者」
すべての始まりは1963年の11月22日のジョン・F・ケネディの暗殺。この出来事をモチーフにした小説は数知れず。本書もその一冊だ。 JFKは、アメリカ人に最も愛された大統領だろう。若く熱意にあふれたそのイメージもさること
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