まるで「シンプル・プラン」の舞台のように、天気予報が雪だ積雪だと脅すので恐々としていた。
キャンセル、人数変更の受付は前々日までしか受け付けません!という鬼畜な店なので、雪のなか、最悪一人でお金を払いにいくというシチュエーションも覚悟していたのだ。
しか〜し、予報はハズ レ!
雪は降らなかった!!!
※以下、ネタバレまくりですので、未読の方はご注意ください。
◆全体の印象及び採点
なんと10点満点中、5点!
中には−2点という得点をつけた人もいたが、これは「イヤミス」的なので仕方ないかな?
寄せられた感想はこんな感じ。
・意味なく人が死んでいくのに耐えられない。
・途中で読むのをやめたくなった。
・執拗な残虐シーンはキングを思わせる。
・海外ドラマ「ブレイキング・バッド」と似ている。
・寓話的。欲をかきすぎてはいけないということ。
なんとプレゼンターのDさん自身が5点という低い点数。なんでも、17年前読んだ時の印象ではオールタイムベストのベスト1 だったが、今回再読してみて不覚にも読むに堪えないと思ってしまったのだそうだ。
お姉さんには、「年齢を経て成長した」と言われたらしい。
確かに40歳くらいになれば自分の人生にも先が見えてくる。その影響か、ものの見方も感じ方も違ってくるのかもしれない。
ところで、本書はスコット・スミスが28歳の時に執筆していたものだ。若さの勢いのせいか、「やりすぎ感」や「突抜け感」が過剰だと感じなくもない。
例えば、ジェイコブを殺した後、空港のワインショップの店主と客の老婦人を殺害するエピソードは必要だったのかなどなど。
もしもスミスがもう少し人生経験を積んだ年齢の作家であったなら、もう少し異なるまとめ方をしたのではないかという意見もあった。
ちなみに、メンバー中最も若いYくん(推定25歳)は、10点満点中の10点だった。
◆主人公ハンクについて
両親の期待を背負い、生まれ育った町を出て大学進学をしたものの、弁護士になるほどには出来がよいわけでもなく、結局田舎に戻り飼料店で会計係として働いている。
新婚で妻のサラは妊娠中。ささやかな家も購入し、それなりの貯金もあり、堅実な人生を歩んでいた。
*ハンクの上から目線が嫌い。
*ただの田舎の飼料店の会計係のくせに。
*人として信用できない
*犬を殺すな
ただ、ハンクはサイコパスというわけではなく、ケッチャムの小説に出てくるような怪物というわけではない。
元々は人を殴ったこともない我々と同じ普通の人間で、誰にでも道をはずす可能性があるということがこの小説の恐ろしさの核になっている。
しかし、このハンクへのバッシングのすごいこと!
殊にお金の誘惑は大きい。
だから、ハンクになりかねない私のような人間としては、また別の「恐怖」も感じてしまう (笑)
人間のモラルというものは決して堅牢なものではない。
皆そのことは薄々わかっているからこそ、一旦それを破ってしまった人に対する反発は大きいのかもしれない。
事情は全く違うが、先日イスラム国に処刑されてしまった湯川さんや後藤さんへのバッシングも、根底には同種の怒りがあるような気がした。
私もせいぜい、自分の脆弱なモラルを大事に大事にして残りの人生を歩んでいかねば・・・(笑)
◆サラについて
化学系の学位をもっているが田舎町ではそれをいかす職がなく、図書館でパートタイムの司書をしている。
*ハンクよりももしかして腹黒い?
*自分の手は汚さず、ハンクを操っている。
* 母親としての愛情がもしかして希薄
◆兄ジェイコブについて
子供の頃は太っていたためにいじめられ、33歳の現在は無職で貧しく女の子とキスをしたこともない。友人は、同じプータローのルーのみ。田舎を出たこともなく、お金を発見してからは、破産し手放してしまった両親の牧場をその金でもう一度やりたいと考えるようになる。
*ただただ可哀想
*実はハンクよりも人間的にいい人なのでは?
*牡犬に昔好きだった女の子の名前をつけていたり、生まれ育った土地への執着や牧場再建の気持ちが痛々しい。
ジェイコブに対する同情多数。今回一番人気のキャラだった。
ただ、意地悪な私はまたもや思ってしまったのだ。
ジェイコブいわゆる「キモデブ」、しかも少しオツムが足りず無職で貧乏だ。
ジェイコブは「いい人、可哀想」というけれど、でも女性陣は皆、実際そういう人が身近にいたら、絶対、友人付き合いはしないんじゃ・・・
◆自分がハンクだったらどうするか?
*ルーとジェイコブと共に発見した時点で、計画に無理がある
*ハンク一人なら話は違ったかも
*往々にして欲ばらないほうが人生は吉である。ハンクとサラだってお金に関わらない以前の生活のほうがずっとよかった。
ちなみに本読書会の世話O氏は持って逃げるそうだ(笑)
しかし、日本ではとりあえず警察に届けておくのが合理的に考えて一番いい手だと思う。
持ち主が名乗りでなければ自動的に且つ合法的に自分のものになるし、名乗りでても謝礼が貰える。
そして大抵の場合、そういう大金は表に出すことのできない類いのお金だ。
ただ、実際その立場になってみる案外わからないが。
古今東西、「金」は人を豹変させるものなのだ。そして、「金」が絡むとシンプルに生きることは難しくなる。
ということで、皆さんお疲れさまでした〜!
また、来月『火星の人』読書会でお会いしましょう。
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最初(というか再読していない)読んだときはかなりおもしろく読んだのになぁ・・再読してそんなに変わりますか。
ライミの映画もよくできて愉しめましたが・・そうかぁ。
今ふと思い出すのは、主人公のマジメな(堅い)奥さんが、リストを書いていたこと、大金が頭にチラついたら、言ってることと思ってることかわって、ヒトは歪んでゆくわなぁ・・と思ったのでした。
窮すれば、もっと少ないお金でヒトは易く変わるように思うし、人生を経験していれば、そういうヒトの嫌な暗い面(状況)を見てきたはず。
読書会でのマジメ発言、自分は頷いて聞いて、笑って感心しているそぶりも見せながら、実は腹の底では嘲笑していたと思う・・あんたら文学作品を読みながら人間を、その本質を見てこなかったんかい。
・・しかし誰も見てない状況で6億ですぜ・・なんで警察に届ける!?・・いや自分も届けますけどね・・当然!(建前上)。
でもマッカーシー『血と暴力の国』(映画「ノーカントリー」)の、あのシガーのような殺し屋に追われたらもうアウトだよなぁ・・逃げきれん。
でも5千万くらいは・・いや1千万くらいはねぇ(これくらいあれば例えば上場廃止株掴んだヒトも損失分は余裕で埋まって安心されると思う・・余談)。
現在シーラッハ『禁忌』読んでおります。
ちとさしさわりのある個所散見される今回のコメント故隠して投稿を。
ではまた!
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あはは、
私は小心者なので6億のうちの札束を2,3かすめるくらいが関の山かもしれませんわ。
そして、首尾よく自分のものにできたあかつきには、なんでもっと貰っておかなかったんだろうと後悔するパターンだな。
それにしても雇用統計よかったんだし月曜爆あげしないですかね・・・
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CMEや先物は結構騰がっておりますなぁ。
ただ日経と連動するかどうかはセクターによるのでしょうが。
もう株より日経先物ほうがわかりやすくていいのかも・・なげやり。
日経のこの位置から、どのセクターを狙っていいのやら。
いい個別株があったら教えてください。
ヒコー中にエンジン全部落っことすような株はもうイヤ。
バイオ株もSpenthさんの記事を読むと夜うなされそうだし。
・・などと文句言いつつも先月今月プラスです。
生活費なんぞ全部株の儲けで賄いたいなぁ。
・・読書ブログで自分は何を書いているんでしょう。
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バイオはIR次第で噴くので少しだけ残しているんですよ。
でも、これがまたね・・・
秋には治験が始まるので、そこまで我慢かも。
naoさん、今月もプラスとか!!!
いいなぁ
私は生活費全部株で賄うなんて夢のまた夢ですわ。
ま、張り付きできないし、投資金額も小さいので仕方ないですかね。