当初は予定になかったのだが、せっかくだから足をのばしてみようとやってきた城下町長府。小さな城下町だが、ドラマチックな歴史に彩られた町でもある。コンパクトなので歩いて回れるところも我々向き。
お天気こそ残念だったが、紅葉狩りも楽しめてとてもよかった。
下関の中心地の唐戸からはバスで20分くらい。
レンタカーを借りようか直前まで迷ったが、お昼もビールを飲みたい人もいるし、下関市内はバスが発達しており、観光は歩きと連絡船がメイン。
前回会津若松では倒木のために喜多方で足止めされ、結局車を借りるはめになったが今回は無問題だった。
城下町長府というバス停を降りると、すぐ前に「長府観光会館」がある。
中はお土産物がメインになっているがここで城下町長府の散策観光マップがもらえる。
長府は城下町らしく落ち着いた綺麗な町(家並み)。景観に調和した長い長い塀を張り巡らせた豪邸も多い。
中心部?を流れている壇具川沿いを歩くだけでも癒される。
その川には、白鷺ちゃんもいた。
まずやってきたのは、日頼寺。
ここもそうだが、お寺はだいたい長府毛利家に関係している。
続いて代々毛利家に仕えた旧野々村家表門
ここには移築されたらしく、残っているのは門と練り塀だけ。
なかにはなにもない。
壇具川沿いの紅葉はもう終盤。
葉っぱもカリカリになりつつあるがそれでも十二分に美しい。晴れてたらもっとよかったんだけどなぁ。
カモもいた。
長府毛利家の菩提寺の一つ笑山寺
続いて功山寺へむかう。
山門の紅葉が鮮やか。
鎌倉時代に創建された唐様建築の仏殿は国宝に指定されている。
敷地内には、高杉晋作の回転義挙銅像もある。
幕末、長州藩を倒幕へとむかわせた立役者で、萩にも確か銅像があった。
一般的にはヒーローだが会津若松からするとまた違うのかも…
幕府による第一次長州征伐が迫り、長州藩は尊皇攘夷を志向する正義派と、正義派に対抗する俗論派が対立し、ついに武力衝突にまで発展した。
幕府よりの俗論派が優勢になるなか、粛清を逃れるため福岡に身を隠し様子を伺っていた高杉は、俗論派打倒のため下関に戻る。そして、この功山寺でクーデターを起こすべく挙兵するのだ。高杉の兵はわずか80名。
巧山寺に潜居していた三条実美ら五卿は無謀な行動を止めようとしたが、高杉は「是よりは、長州男児の肝っ玉をご覧に入れ申す」と言って立ち上がり、本藩の萩に陣取る俗論派を襲撃したという。
かつてはドラマチックな歴史の舞台となった寺だが、山門の石段では猫が昼寝をしていた。
門をくぐってすぐのところには、長州藩初代藩主の毛利秀元公の銅像がある。
明治天皇の行在所としても使用されたそう。
庭も素晴らしい。
ところで、赤坂の乃木神社に祀られている乃木希典は、てっきり東京の人だと思っていたが実は出身は長州。
そのためこの地にも乃木神社がある。
軍人としての強面なイメージが強いが、地元では乃木さんとして親しまれているそうだ。
境内には鮮やかな花が咲いていた。
そろそろ空港にむかわないといけない時間になった。
さようなら城下町長府!
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