もしかして起こりうる?今話題のSF「首都感染」

タイトルの通り、首都東京が封鎖されるSF。
しかも、中国発祥の強毒性の新型インフルエンザで!!!


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大きく違うのは、

  • 致死率6割の強毒性ウイルス
  • 首相に決断力がある
  • 人権より人命を優先する

ことかな。

それから、小説の世界では、すでに新型コロナレベルのウイルスを既に経験している。
その後、もっと凶悪なウイルスに世界が晒されているという設定だ。

コロナを思わせる前回のウイルス禍では、日本の死者数は季節性インフルエンザと変わらず、散々騒いだ割には肩透かしということになっている。
そうは言っても死者は1万人…経済はガタガタのボロボロ。まだそこから立ち直れていないところに、またもや中国発で、比べ物にならないほど恐ろしいウイルスが襲ってきた。
タイミングは最悪。中国でサッカーワールドカップが開催されているその最中だ。

主人公は元WHOの感染症専門のオフィサーで、現在は私立病院の勤務医。
実は彼は総理の息子という好都合な設定で、彼の助言で総理は首都封鎖を決断する。
早い段階で空港の検疫を強化し、中国からの航空機、船舶を拒否したおかげで感染者がでているのは都内のみであったため、東京を封鎖し犠牲にすることで他の地域を守ろうという作戦に出たのだった。

小説だとわかっているのに、現実世界とリンクすることがあまりに多く、やや混乱しつつ読み進めることになる…

現実においても、もしも春節の時に中国からの渡航客を全て拒否できていたらなぁ…とも思うが、今やウイルスはアマゾン奥地のの先住民にまで及ぶほどだ。グローバル化の弊害で、おそらくピークが遅れて来るだけで、結果はそう変わらなかったのではないかという気もしなくもない。

東京を物理的強制的に封鎖すれば、危険地帯から出たいと思う人が多数いるのは当然だ。
小説の中の総理は個人の権利を著しく害する措置をとったが、現実はそう簡単にはいくはずもない。
日本の法律では緊急事態宣言を出しても、出かけず家にいろという行動の強制はできないし自粛の要請にとどまるのみ。何よりも人権が優先されている。
いざという時、優先すべきは大勢の命か一部の人の人権か。小説ではそれをストレートに問う決定的なシーンも盛り込まれていて考えさせられる。

後半はやや上手くいきすぎな感があったものの、この事態だからこそ興味深く読めた。
自粛ももうひと月になりフラストレーションも溜まる頃だ。ラーメンに焼き鳥もいきたいけど再度引き締めなくては。

読むと喝が入ります(笑)

なお、小説では、今揉めている経済的な補償問題やマスク不足による狂想曲には触れられていない。
設定上、準備は万端で行動も早く、唯一、首都にすむ人の人権を犠牲にしたという点を除けば、日本はこれ以上ないほどうまく対処できたのだ。

現実に戻ると、日本の喫緊の課題は経済とのバランスだ。外出制限と経済補償はセットでなければ意味がない。
そもそも既に国民一人当たりの借金が800万もある国で、ジャブジャブと税金をつぎ込んで良いものかというジレンマも理解できるが、覚悟を決めるしかないのではないか。
もう超大型の公共事業とでも思うしかない。

ようやく生活困窮者への支援が決まりそうだと聞くが、これは「一律にまとまった金額を配って、翌年一定以上の所得のあった人からは確定申告で返してもらう」という案の方がよかったのでは?
元ZOZOの前澤氏も言っていたが、コロナでも儲かっている業種もあるのだから、そういう人や企業からは多少負担してもらってもいいのではないか。
別口で雇用を守る企業支援策を進め、コロナ収束後に消費を喚起する策を打ち立てるべき。

そういえば、あの首相のマスク姿は衝撃的だった!
でも、思えばサージカルマスクを一般人がするようになったのは、ここ数年のことだし、昔はマスクといえば、皆あの給食のガーゼマスクだったのよね。
同じ布マスクを各世帯に二枚配給してくれるそうだが、コロナ禍が長期戦になることを考えると、そうバカにしたものでもないかも。
現時点では、まだサージカルマスクをしている人が圧倒的だけど、今後は布マスクの人も増えていくのじゃないかな。

ほぼ中国がシェアを占めるサージカルマスクは、世界的争奪戦になっている。買取価格で日本が勝てるとはとても思えない。
国内でも増産を進めているものの、優先的に医療機関等に回して欲しいし。
一般人の予防はしっかり手洗いするしかないわ。

 

↓これ買いました。

 

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