目黒雅叙園の百段雛まつり

目黒雅叙園でやっている「百段雛まつり」に行ってきた。

「百段階段」とは、目黒雅叙園の3号館の通称で、東京都無形文化財にもなっている木造建築である。趣の異なる7つの部屋が99段の階段廊下で繋がれていて、なんとも不思議な雰囲気。ジブリの「千と千尋の神隠し」のモデルにもなったそうだ。

「百段」なのになぜ99段かというと、「縁起がよくないから」らしい。
「かいだん」ちがいではあるが、日本の伝統的な怪談スタイルである「百物語」も、100話語り終えると本物の怪が現れると言われている。
「百」という数字は、古くはあまり縁起のよいものではなかったのだろう。

「百物語」といえば、デヴィッド・ピースの「暗黒の東京三部作」の三作目は一体どうなっているのか。

それはさておき、天井や壁にびっしり装飾の施された豪華絢爛な7つの部屋では、かつて宴が催され、女中さんがこの階段廊下を登って一膳づつ配膳をしたのだそうだ。
厚さ5cmの欅の板でできた階段は、歩くたびにミシミシと音がして、う〜〜〜ん、まさに「千と千尋の神隠し」の世界!

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この7つの部屋に、みちのくのお雛様が展示されているのだが、これもまた壮観だった。残念ながら写真は不可だが、東北の旧家に伝わるお雛様の雅やかなこと。
豪華な部屋のしつらいと、古いお人形、寒さ(人形保全のため暖房は入っていない)が相まって、タイムスリップしたかのようだった。

豪農などの旧家に伝わるものなのだろうが、その家その家で、お道具はもちろん、お雛様のお顔もお人形の大きささえも全然違う。
薄暗く寒い部屋に、真っ白なお顔が浮かび上がり、なんとも幻想的な雰囲気。
というか、夜は少し怖いかも。
なかには311による津波で一旦失われ、奇跡的に発見されたお雛様もあるらしい。

これはロビーに展示してあるお雛様。ふっくらしていて、かわいい。
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エレベーターのドアも見事な螺鈿細工!
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ロビーには、吊るし飾りがたくさん飾られていた。
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「百段雛まつり」は、3月6日までやっているそうです。

 

 

 

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