ノンフィクション

サイバーアンダーグラウンド〜ネットの闇に巣食う人々

2020-04-28

主にサイバー犯罪に関わる側の人々を取材したルポタージュ本。

取り上げられているのは、10代の少年ハッカー、英国の元スパイ、オレオレ詐欺の受け子、アマゾンのやらせレビュー軍団、北朝鮮の元サイバー兵士などなど。

というか・・・
オレオレ詐欺はサイバー犯罪なのかな?
かなりアナログだと思うんだけども


サイバーアンダーグラウンド / ネットの闇に巣喰う人々

 

興味深かったのは、英国の元スパイと元北朝鮮のサイバー兵士の話。

”特殊技術工作部隊”に所属していたという英国の元スパイ、マレン氏は、「日本もすでにサイバー戦争に巻き込まれている」と断言する。
そして最も警戒すべきは、中国、北朝鮮、ロシア、イランの4カ国だ
という。
しかもその4カ国は互いに協力しあっているというからタチが悪い。

さもありなんの4カ国だが、個人レベルでも即思い当たるのは中国。
本書でも中国のアマゾンやらせレビューが取り上げられていたが、利用者に直接「あなたのアマゾンアカウントを停止しました」というメールを送りつけてくるパターンのものもある。
IPアドレスを調べると、だいたい中国か台湾。
メールにあるリンクからパスワードの再設定をさせ、その情報を盗もうとする詐欺だ。
最近はメールの日本語も上達してきた。なかには騙される人もいるんじゃないのかな?

話が逸れたが、上記4カ国だけが敵なのではない。現実問題、同盟国同士監視しあっているし真の味方は存在しない。

元英国スパイのマレン氏曰く、「西側諸国で最も注意すべきなのはフランスだ」という。
仏対外治安総局のサイバー部隊は、自国産業のために節操なく他国の知財を盗むことから、「西側の中国」と揶揄されているという。

日産の件などを見ると至極妥当でごもっとも…
フランスは、実際は完全に階級社会なのに社会主義的というよくわからない国の一つ。

サイバースペースには味方はいないと著者は嘆くが、アフターコロナでは確実に国家間は遠くなるだろうし、個人間においてもそれが普通になるのかも。
ただ、グローバル化が良いことばかりでなかったのと同様に、そう悪いことばかりでもないかもしれない。適切な距離があるからこそ互いを尊重しあえるところもあるとも思うが。

180部隊と言われる北朝鮮のエリート・サイバー部隊に属していた脱北者が語るには、その組織は、日本の炊飯器などに入っているソフトの開発などを頻繁に請け負っていたという。

厳しい経済制裁を受けている北朝鮮は、外貨を獲得するためにサイバースペースで金品の強奪に手を染める一方で、日本企業からせっせとソフト開発を請け負ってもいる。安価な上に納期厳守だという。
そんな馬鹿なと思うだろうが、二次受け、三次受けと再委託が繰り返されるたび、サプライチェーンの末端は見えなくなる。
だが当然のことながら、請け負ったソフトには、データを盗み出したりや誤作動を起こすプログラムが仕込まれているという。
炊飯器やテレビといった家電や、発電所などの産業機器等、日本社会の隅々にまで浸透している北朝鮮製のプログラムは、有事の際、日本を混乱に陥れるため使われるかもしれない。
◯ーウェイのスマホやらルーターやらはともかくとして、日本のメーカーの普通の家電に仕込まれているのはもうどうしようもない。

そういえば、脂肪吸引手術の失敗から重篤になっていたという北の将軍様は脳死したという噂が流れている。
いよいよ体制崩壊となると・・・
我が家の炊飯器やレンジにも何か起きる?
アレクサと繋がってる家電はどうなるのかな?

最後はフェイク・ニュースもたらす影響力で締め括ってある。
有名なのはアメリカ大統領選の際、ロシアが流したクリントン氏のフェイク・ニュースだが、他のエピソード同様、もう使い古されたネタな印象。率直に言って物足りない。
「デマの女王」として名を馳せる?議員のインタビューなどもあった。曰く、彼女にはありとあらゆるデマが付き纏い足を引っ張られているそうなのだが、事実にインパクトがある場合には、どんな”デマ”ももはや目眩しでしかないような…

ルポなので仕方ないのだろうけど、情報的にちょっと物足りない感もあり。

 

自粛の友!
タブレットで読んでる方、目の疲れ方が全然違いますよ

 

 

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