ちょっとマンネリ?ホフマンとグレーンス警部の北欧サスペンス「三時間の導線」

ご存知「三秒間の死角」ピート・ホフマンとグレーンス警部シリーズの第三弾。

 
三時間の導線 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
三時間の導線 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

「三秒間の死角」は、翻訳ミステリーのファンでこれを読んでない人はモグリ的人気を博したが、2017年にベリエ・ヘルストレム氏急逝。
「三分間の空隙」までは共著だったが、本作「三時間の導線」からはベリエ ヘルストレム氏単独の作品となっている。

面白くないわけではないのだが、個人的にはちょっとイマイチ?

一つには、このシリーズに対する期待値が高すぎた。「三秒間〜」「三分間〜」はそれくらい面白いのだから仕方ない。

あとは、この小説の後に読んだ国産モノがすごくよかったので…相対的にちょっと低めな評価に繋がった部分もあるのかな。

それらに加え、”潜入捜査官のホフマンが危機に陥り孤立無援。それでも、ありとあらゆる知恵を絞り生き残る”、タイムリミット・スリラーというのは、「三秒間〜」や「「三分間〜」でもうお馴染み。
しかしこのパターンはすでに二回やっているわけで、マンネリ感はどうもねぇ…

ホフマンが今回潜入するのはアフリカからの難民輸送組織。高い金を取り、押し込めるだけ押し込み、海に落ちても責任は取らない。先払いなので関係ない。

輸送状況はイスラム系難民についても同様だ。詳細は「西洋の自死」という本に詳しい。
欧州大陸近くまで行くと、輸送船からとにかく浮きさえすればいい程度のボートに詰め込むだけ詰め込む。運が良ければ、キリスト教的精神に溢れた善意の人たちが救助してくれる。悪ければ死ぬだけ…

輸送する側にしろ、受け入れる側にしろ、難民ビジネスが儲かるのは周知の通り。
イタリア映画「暗黒街 Suburra」のドラマ版(Netflix)でも、伯爵夫人が難民ビジネスで巨額の財を築いていたのが印象的だった。

このシリーズは謎解きものではないが、黒幕が最初からわかってしまうところが(苦笑)

新鮮な部分もないわけでもなく、ホフマンの家族、特に息子のヒューゴーにスポットが当てられている。
ヒューゴーとグレーンスの関係の構築部分や、ホフマンとヒューゴーそれぞれの緊迫シーンのシンクロも見どころ。

秒、分、時間ときたので、次があるのなら日?
でも、このパターンは私はもうお腹いっぱい。

 

 

 

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