フィクション

人類再生戦線 / A・G・リドル

2016-08-11

連日メダルラッシュのリオ・オリンピック。

競泳の男子800m自由形リレーと体操では感動をもらった。「(松田)丈志さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない!」とかドラマよりドラマなセリフ。しかも有言実行でかっこいい。内村君なんて、団体では6種目フルでこなした上に、個人総合でも堂々の金だ。チームメイト一人一人の頑張りがすごかった。
おめでとうございます。
 
 
 
ところで、ニュースの度に、何度も何度も繰り返し放映される素晴らしいパフォーマンスの合間を縫って読んだのが、本書「人類再生戦線」なのだ。「第二進化」に続く、アトランティス・ジーン・シリーズの第二弾なのである。
 

 

 
 
・・・んだけど、その「第二進化」をすっかり丸っと忘れていたので、思い出すのに少し時間がかかってしまった。
 
本書は、かのオカルト・ミステリ雑誌「ムー」の愛好家ならお馴染み、“人類は宇宙人によって創られた説”をベースにしたSFである。
 
↓こういうヤツね。

私は結構この手のおバカSFものが割と好きなのだ。
人間のDNAの97パーセントが地球外生物の遺伝子コードであるとか、古代の遺跡になぜか宇宙船らしき絵が描かれているとか聞くと、想像も膨らむではないか。
 
さて、本書は「第二進化」の続編なので、前提として一作目のを読んでいることが前提となる。
簡単にあらましを説明しておくと、主人公は遺伝子学者のケイトと、元CIAのデイヴィッドの二人である。
デイヴィッドは巨大テロ組織「イマリ・インターナショナル」が地球の人口を大幅に減らそうとする「トバ計画」の情報を掴む。イマリは劇的に人口が減ることによるボトルネック効果で、人類に「第二の進化」をもたらそうと目論んでいたのだ。
その計画の鍵となるのがケイトの研究だったため、彼女はイマリに狙われていた。二人はイマリの計画を阻止するためイマリの研究所に潜入するが、そこで「ベル」と呼ばれる装置を発見する。
それは、人々に疫病を発生させる装置だった。
 

 

 
本書「人類再生戦線」では、その疫病が世界中に広がり人類は絶滅の危機にある。しかし、中にはその疫病を生き残る人もいた。
イマリはその疫病を息抜き進化を遂げることができた人間で、軍隊を作ろうとしていたのだ。
各国は疫病を抑え込むための新薬を開発するが、その効果は日増しに薄れる一方だった。疫病は変異し、死者は増加していく。
疫病に耐性のあるケイトと、アトランティス人の技術によって蘇ったデイヴィッドは対策を練るのだが・・・
 
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とまあ、一言でいえば荒唐無稽。しかし、笑ってばかりはいられないところも多々ある。
 
人類は確かに、”ある時爆発的に”進化を遂げた。脳が発達し、道具や言語を操るようになったのだ。
そして、歴史を知る手立てとして、言語、物語、遺物などがあるものの、神話に関しては各文化に共通で、どの文化でも人間には”二人の始祖”が存在しているのだ。
インドではマヌとヤマ、ゲルマンにはマンヌスとユミル、古代ローマ人にはロムルスとレムス、古代ヘブライ人にはカインとアベル。
他に共通するのは、大洪水の話と、壮大な戦いの末に悪の存在を倒すというものだという。
 
また、ペストや黒死病といった疫病がもたらした世界の見方も大変興味深かった。疫病の流行は、強大な帝国の終焉させ、蛮族の優勢をもたらしたというのだ。
 
単なるキワもの話ではなく事実がうまく物語に取り入れられているため、知的好奇心を満足させてくれる。
 
本書は個人出版からスタートして、今やアマゾンレビュー(米国)が4000を超える人気小説になったそうだが、それだけの魅力がある。
CBSによる映像化の話も進んでいるそうだ。
 
一旦フィニッシュした感もあるのだが、三作目も近日刊行予定なのだとか。
忘れてしまうので、なるべく早くお願いします。
 
 
  

 

 

 

 

 

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