世界受容 / ジェフ・ヴェンダミア

本書は「サザーン・リーチシリーズ」三部作の最終章なのである。
なんか自分の理解力を疑ってしまうレベル。

案の定、わけわからじ・・・。

  

 

30年前突如としてアメリカ南部の「打捨てられた海岸」に現れたエリアX。
それはその土地を変容させると同時に、周囲に見えない境界を作り出した。
この特異な領域はエリアXと名付けられ、サザーン・リーチと呼ばれる政府の監視機関によって極秘に監視されていた。

ところが突如としてエリアXが拡大浸潤をはじめ、サザーン・リーチものみ込まれてしまう。

あわやのところで難を逃れたサザーン・リーチの新局長”コントロール”は、第12次調査隊の”生物学者”ゴースト・バードとともに、エリアXに再侵入を試みる。

“ゴースト・バード”は生物学者であって生物学者ではなくなっている。いうなれば”生物学者”のコピーだ。
そして、エリアXでは時間は一定方向に流れない・・・



物語は過去と現在と未来が交錯した形で語られていくが、そのため余計にこんがらがる。

まだ灯台守だったころのソール・エヴァンズと、”心理学者”として第12調査次調査隊を率いた前局長の過去の物語、その後のオリジナルの生物学者の話、そしてエリアXを探索するコントロールとゴースト・バードの現在進行形の物語…
ここでそれぞれの話を述べる意味はない。

エリアXとは結局のところ、何なのか?
それについての直接的な回答はないが、もしかしてブラックホールの中に囚われるのはこんな感じなのかもしれない。
個人的にはかなり哲学的というか精神世界的な印象だった。

また、本書には他にも謎は多く存在するが、ご想像の通りそれらも明かされるわけではない。

好きな人は凄く嵌るだろうが、かなり好みが割れる作品だと思う。
映画化されるらしいが、大幅に脚本を変えない限り大衆受けは難しそう。

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