その雪と血を / ジョー・ネスボ

本は99パーセント、電子書籍を買っている。便利というのが一番の理由だが、数年前からヘパーゼン結節という関節炎になってしまい親指の関節が痛いのだ。

重い単行本なんて、もう無理ぴょん。

 
なので、リアル書店にはたまにしか行かない。
たまたま時間が空いて、超久しぶりに横浜駅地下街にある大型書店によってみたのだが平日の昼間なのに結構人がいる。
親切にも椅子なんて置いてあって腰を据えて読んでいる人すらいる。危機説もあるけど全然大丈夫そう。もちろん場所とか規模とかによるのだろうけども。

 

 

「そ雪血のとを」ではなく、「その雪と血を」

どうりであっけなく読めたと思ったのだ・・・
なぜかというと、

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ポケミスにする必要あったの?
ってくらい薄かった!
 

それはさておき、本書はマザコンで難読症でストーカー気質な殺し屋の錯覚の愛の物語である。

主人公の殺し屋、オーラヴは突っ込みどころ満載のかなりやっかいな奴なのであるが、そのやっかいな男の愛の物語がかなり詩的で叙情的で美しく書かれているのだ。
 
ストーリーは至ってシンプル。
惚れぽくてストーカー気質な殺し屋のオーラヴは、ボスから彼の妻、コリナを始末するという依頼を受けるが、そのコリナに一目惚れしてしまう。
挙句、コリナを殺害する代わりに、コリナの間男を殺すのだが、なんとその男はボスのたったひとりの息子だった。
追われる身となったオーラヴは、ホフマンの商売敵の”漁師”に協力を仰ぐのだが・・・
 
jo nesbo 
 
あらすじだけ読んでもオーラヴ、ダメやん、って思ってしまう。
その通りなのだが、その通りでないのは、これがありたけの力を注ぎ込んで詩的に叙情的に書かれているからだ。
 
ジョー・ネスボは、ハリー・ホーレシリーズの「コマドリの賭け」「ザ・バット 神話の殺人」しか読んでないのだが、ネスボって、こんなにうまかったっけ?というくらいうまい。
 
解説者によれば、ネスボはジム・トンプソンを尊敬しており、自分なりのパルプ・フィクションを作り上げたそうなのだが、パルプにしては美しすぎると思う。
世の男性が有無を言わさずこの小説を好きなのは、男の美学にはまるところがあるからだろう。
 
ところで、オーラヴはマザコンだ。彼自身の記憶では、父親は母親に暴力を振るい、母親は黙ってそれに耐えていた。両親には共依存の気さえあるのだが、オーラヴにはそれが理解できなかった。それが彼のマザコンを育んだともいえるが、とにかくオーラヴの少年時代は悲惨だ。
それに呼応するかのように衝撃のラストへと繋がっていくのだが、この後半の驚きが効いていてこれで評価がぐんと上がった。
 
驚いたことに、ディカプリオで映画化するらしい。
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なら、ディカプリオは少し頑張って痩せないと。
デブのままじゃ、オーラヴはできないと思うわ。
 
 
 
 

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